価格が高騰した電気の市場連動型プラン仕組みとメリット・デメリット
家づくりの際に検討することとなる電力の契約について、先日「市場連動型プラン」が話題になりました。
そこでなぜ話題になったのか、市場連動型プランの仕組みとメリット・デメリットを通じて簡単に解説します。
国内で唯一の卸電力取引市場「日本卸電力取引所(JEPX)」
まずはこれを覚えておいてください。
JEPXと呼ばれる国内で唯一の卸電力取引市場「日本卸電力取引所」というものがあります。
この取引所は全国10エリアに分かれており、それぞれの地域に電気を卸売りしていてその地域によって取引価格が異なる仕組みになっています。
市場連動型プランとは
主な例として「日本卸電力取引所(JEPX)」を通して取引価格が電力需要に応じて30分毎に変動し需要が高まると上昇するようになっているものがあります。
これを「市場連動型」といいます。
需要の多い時間帯と少ない時間帯、それ以外に変動が少ない時間帯があるのが特徴です。
従量電灯型プランと比較すると、この変動する電気料金制度にに対して固定単価で顧客へ提供しているため、赤字にならないよう高めの電力量料金単価を設定しているため平均して高めの料金体制となります。
市場連動型プランのメリット
平均して単価が安い
市場の動向と得る利幅にもよりますが、市場連動型プランは前述の理由によって年間を通せば一般的な電気料金プランよりも安くなりやすいです。
節約効果が大きい
従量電灯プランではいつ節約をしても単価が固定のため安定していますが、市場連動型プランの場合単価が高い時間帯に節電することでより大きな節約効果を生むことが可能です。
市場連動型プランのデメリット
市場連動型プランのデメリットは、市場の影響を直接受けることによる変動リスクです。
年間を通せば安定はしているものの、夏場など一時的にスポットプライスが高騰した場合、電気代がその時期は割高になる可能性があります。
先日、寒波の影響とLNG(液化ガス)の供給不足によって価格が高騰し、ひと月の電気代が10万円近くになるといったことが起こりました。
各社、契約変更の案内をしたり料金に対するなんらかの対策を行ったようですがデメリットが初めて表面化した形になりました。
まとめ
電力の自由化がスタートして約5年。
まだ5年といった方がいいかもしれません。
市場連動プランでは変動する取引価格と連動して電力量料金単価を変動させるため、電力会社側のリスクも少なく、かつ安価での提供が可能という点で画期的な料金プランとして注目を集めましたが、あらためて電力には価格的にも電力供給できにも「安定」が新たに求められる形になりました。
そういった意味でも現状では電力の契約は従量制が改めて見直されています。
今後も様々な形でプランが登場してくると思いますが、しっかりとメリットとデメリットを見分けながら電気を選んでいく必要があります。
今回はそういった意味で、家づくりで関係する電力供給の仕組みである市場連動型プラン仕組みとメリット・デメリットについてみれてみました。
最後までお読みいただきありがとうございます。